転職 お金 人間関係と 日本の伝統

人材業界20年の経験を元に 転職や職場環境、評価アップ、スキルアップ、人間関係の改善や対策に触れて行きます。また 日本の古典や伝統的価値観を交えて語って行きます。更には経済学で言う新自由主義が諸悪の根源と考えており、その方向からも述べます。なお政治的には中立で主義主張はありません。

ねずさんの古事記弐 書評

ねずさんと語る古事記 弍を一気に読みました。

 

 

壱巻に引き続きとても楽しく面白く、子供向けの物語でありながら大人向けの道徳に富んだ古事記を分かりやすく解説されています。

そして日本人の先祖たちが、我々子孫に残した精神的財産に違いありません。


この巻では、アマテラスとスサノオが幼くて不完全な神様から、立派な大神になっていく様子が伺えます。


アマテラスは天の岩戸に、現代風に言うと引きこもってしまいます。とても最高神の御姿とは思えません。
一方スサノオは暴れん坊で、あちこち破壊や暴力を繰り返していて、同じく立派な神様とは程遠いお姿です。

しかしそこから、物語は進んで行き、アマテラスは天の岩戸を出て立派な神様になって行きますし、
スサノオもまた、有名なヤマタノオロチの話しを経て、立派な神様になって行きます。

さらには、大国主の話もあります。兄達からいじめられ、時に命を奪われ、さらにはスサノオから厳しい特訓を受け、
次第に名前の通り、大きな国の主として成長していきます。


外国の神様がキリストにしてもモハメットにしても、生まれながらにして唯一絶対神であったのと、あまりにも違う姿がとても日本的で僕は大好きです。

 

世間では強さを優先する組織が多い風潮がありますが、これは新自由主義と言われる西洋の価値観です。
日本の価値観では、古事記のように、最初はダメでもそこから立派になっていく過程を尊重します。個人主義ではなく、和を大切にする組織です。日本の職場が、西洋の個人主義ではなく、古事記の精神を引き継いで、シラス組織になっていってほしいと切に願います。

 


次の参巻では、出雲の国譲りで、大国主とタケミカズチノカミとの、僕の大好きな掛け合いがあります。
早く読み進めていきたいと思います。