日本アニメ ドラゴンボールと家庭的組織
日本アニメの人気の理由
日本アニメが世界中で人気がある理由はさまざまありますが、
組織論から見るのが面白いです。
主人公側の組織と悪役側の組織を個別に見て見ると、、
組織の違い
悪役の組織は、いわゆる上下の支配関係です。
強いリーダーがいて、管理された組織です。
一方、ルフィーや孫悟空の組織は、
リーダーはいるものの、上下の組織というより
対等な仲間というものです。
マインドの部分で言いますと
悪役キャラは 組織に忠誠を誓っているようで、
実は自分の事が一番大切です。組織としての成功よりも
自己の成功を密かに優先しており、
リーダーのポストを狙うか 組織を踏み台にする野望を持っています。
主人公組織の特徴
一方、孫悟空たちの仲間は 師匠に亀仙人がいますが
支配関係のキャラではなく、対等な仲間キャラです。
そして仲間を支配しようなどの発想はなく、
危機の際は、自分より仲間の無事を優先する事さえあります。
このルフィーたちの意識は、実は日本固有の和の精神であり、
諸外国には存在しません。
よって 海外読者は現実社会で悪役キャラのような組織に所属しているため、
ルフィーのような対等な仲間に憧れ、
日本アニメの人気につながっているのです。
日本的組織の特徴
この対等な仲間=和というのは外国には存在しないため、
日本人にしか作れないストーリーなのです。
例えば アメリカンヒーローの典型である、ポパイもスーパーマンも
ロッキーも、個の強さは魅力ですが、組織的魅力はほぼ皆無です。
この違いが日本アニメの人気の一因なのです。
さて 皆さんが今所属している組織は どちらと自身では捉えていますか。
仲間とともに高みを目指し 共有するルフィーの組織ですか。
それとも 上司の支配を受けて、自己を憐れみながら 形式だけの忠誠
を見せるギニュー特戦隊ですか。
伝統的な組織
これらの組織的な違いが何かというと
悪役組織は西洋の伝統的 個人主義で、経済用語でいう新自由主義です。
一方で、ルフィたちの組織は、日本の伝統的な八紘一宇の組織です。
八紘一宇とは 周囲のすべては皆一つ屋根に住まう家族であるという考え方で
上下関係はありません。
神武天皇がヤマトの国を建国した際に言ったとされ、
日本の建国の精神とされています。
この考えは、日本の伝統でありますが、
西洋人が絶対にマネできない行動規範です。
日本には戦後 特に90年代以降 西洋の個人主義が入ってきて
『これからは個性の時代だー』とか言って、
上記のような世界中から注目される八紘一宇や和の精神が損なわれきており、
残念なことです。
たとえ、自組織が新自由主義であったとしても 一人で八紘一宇を実践する
事が、
人の道、幸せの道、勝者の道 だと思います。